華道家元池坊津山支部の「創立60周年・青年部設立35周年記念花展」が22、23日、岡山県津山市の城東むかし町家(旧梶村邸)で開かれ、落ち着いた雰囲気の和室を彩る華やかな秀作が訪れた人たちを魅了した。
10~90代の同支部会員や教授者計36人が「むかし町家に花萌ゆる~Spring has come!~」をテーマに、トルコキキョウ、スイートピー、サンシュユといった春の花を使った計37点を床や畳の間などに展示。
会場には一輪挿しをはじめ、多種多様な花や葉、つるなどを活用して自由に生けた作品もあり、訪れた人たちは一点一点を見つめてその美しい彩りや表現の幅広さに「すごい」と感心していた。
今回は青年部7人が、力を合わせて仕上げた大作を発表。赤や黄色の花と緑色の葉や竹で「春の到来」を表現。愛らしい小鳥の人形を添えるといったアイデアも目を引いた。
自身も趣味で花を生けるという川崎の神﨑和子さん(87)は「一点一点の斬新な生け方に感心した。見ていてとても勉強になる。さらに室内の空間と作品が見事に調和していて、風流な雰囲気も楽しめた。来てよかった」と笑顔で話していた。
秋山まゆみ支部長(73)=田町=は「60年間歩んできた津山支部の歴史の重みを感じつつ、この先も伝統を支えていけるように会員のみなさんと一緒に頑張っていきたい」と語った。
