夏休み中に津山に帰省し、古巣の福岡道場や加茂町武道館などで中学生時代の仲間たちや後輩とともに汗を流した。「初心に戻れて良かった」。
今年倉敷に移転した作陽高校(現作陽学園)柔道部66キロ級のエースで、今年3月の「第45回全国高校柔道選手権大会」個人戦同級で優勝し、日本一に。6月の「第70回中国高校柔道大会」も制した。
南小学校2年のとき福岡道場に入門、6年時は県大会で初優勝した。鶴山中時代は主将としてチームをまとめ県大会優勝、国際大会16強入りを果たした。全国大会に向け日々稽古に励んでいたが、新型コロナの感染拡大が始まり大会は中止に。思うように練習もできず焦燥感がつのり「本気で柔道がしたい」と強豪・作陽に入学した。
自宅から学校まで近いにもかかわらず入寮して専念。しかし「先輩たちの強さは想像を超えていた。歯が立たなかった」。柔道が面白くなくなってきたところ、川野一道監督から「強くなりたかったら、まず笑顔を。みんなと楽しく」とのアドバイスを受け、いまの積極的なしぶとく攻める柔道へと変わっていった。
「今年のインターハイは不完全燃焼だったので、次の大会へ向け気合いを入れたい」。これから国体や全日本ジュニア、講道館杯などが控えている。「津山に恩返しがしたい。自分が初めて柔道をした福岡道場に、日の丸を付けて帰りたい」。
プロフィル
林海佑 作陽学園高校3年生 柔道男子66キロ級 鶴山中卒