「津山城もみじまつり」が紅葉で彩られた岡山県津山市山下の同城(鶴山公園)で24日まで開かれ、週末も多くの家族連れらでにぎわった。土、日曜日は多彩なイベントが繰り広げられ、フィナーレまで盛り上げた。
三の丸つるまる広場の特設ステージでは小学生による津山ご当地クイズ大会や小野クインテットの演奏、作州忍者鶴山隊のショーなどがあり、来場者を楽しませた。津山観光センターと鶴山館の広間では「美作国大茶華会」があり、心づくしのお茶で来場者をもてなした。恒例の「ご当地グルメフェスティバル」は県北のグルメが大集合、つやま和牛モモ肉丸焼きパフォーマンス&試食は人気を集め、食欲の秋を満喫していた。
23日は石垣にハート型の石がある本丸天守台で、日ごろ伝えられない思いを叫び、愛と勇気を分かち合う「津山の中心で愛を叫ぶ!!!」が初めて開催。市内外の小4~70代の14人が大きな声で思い思いに表現。「お父さん、長年のお勤めありがとう。幸せです」と伝えたのは兵庫県神戸市から夫と2人で来津していた山下由香里さん(63)。「普段言えないことを言葉にできて良かったです」と話していた。
24日のフィナーレは津山初上陸となる喜多流大島能楽堂が半能「敦盛」を上演。石垣を借景に、かがり火に照らされた舞台で、源平合戦で討ち取られた若武者の物語が演じられ、約400人が幽玄の世界を堪能した。千葉県から森の芸術祭に合わせて帰省中だった大野千枝子さん(76)は「子どものころから慣れ親しんできた津山城の別の顔を見ることができて本当に良かったです」と話していた。