「花の山寺」で親しまれる岡山県真庭市の普門寺周辺で、アジサイが色づき始めた。梅雨空に映える色とりどりの花が訪れた人たちの目を楽しませている。見ごろを迎えるのは20日ごろ。
約20年前に地域住民が村おこしの一環として植え始め、現在約30種類約3000株が咲き渡る。赤土の酸性土壌で育った青さ際立つ美しい花は「Ｆｕｍｏｎｊｉ ｂｌｕｅ（フモンジブルー）」と呼ばれ、フォトスポットとしても注目されている。
15日、雨に濡れて艶めく花を愛でていた真庭市の定方健二さん（77）は「とても華やかで心奪われる。地域の人たちの力でこの風景が生まれたというのも感慨深い」と語った。
また付近では、上田むらおこしの会・さとてらすが3年ぶりに「花の山寺あじさい祭り」を開催。市内外の有志たちが日替わりで弁当やドリンク、手作り小物などの販売を行っている。併せて同寺でもアジサイやカタツムリの印をあしらった期間限定の御朱印も授与している。和田義海住職（45）は「静かな場所で花を眺めながら心を癒し、上田地域の風情を楽しんでほしい」と話している。
