岡山県内の公立高校で唯一、調理師免許を取得できる津山東高校=津山市林田=で27日、第26回「調理師仮認定式」が行われ、食物調理科3年生全員が仮認定の証として受け取ったコック帽をかぶり、将来の夢に向かって決意を新たにした。
式は飲食店やホテルといったプロの現場に入って実践的に学ぶ「校外実習」を始めるにあたり、心構えとして毎年実施している。この日は5月30日の仮認定試験に合格した36人が参加した。
式典では安東幸信校長が「コック帽は調理に携わる人たちの自覚と誇りのシンボル。厳粛に受け止めてほしい。実習では厳しい場面に直面することもあるがその経験がみなさんの財産となる」と式辞。2年生や保護者らが見守る中、名前を呼ばれた生徒は緊張した面持ちで鏡を見ながらコック帽をかぶった後、みなに一礼した。
生徒を代表して山本康太さん(17)が「この日を迎えることができたのは支えてくれた先生や家族のおかげ。常に感謝の気持ちを忘れず、成長した姿が見せられるように一生懸命頑張ります」と誓いの言葉を述べた。
接客業を志望する木元芹奈さん(17)と西洋料理調理人(コック)を目指す神光晴さん(17)は「気が引き締まる思い」「体験を将来へとつなげていきたい。自分の夢に向かってくじけないように励む」と話していた。
実習は7月8日から28日までの間の10日間。調理師免許はすべての単位を取得後、卒業式に渡される。