高倉小学校=岡山県津山市下高倉西=の4年生が7日、同校近くの畑で、高倉地域特産の自然薯(じねんじょ)「草刈号」の収穫に励み、地元の農業や農産物に対する理解を深めた。
約30年以上前から続く恒例の体験学習で、現在は郷土について学ぶ「つやま郷土学」の一環で行われている。児童14人が5月下旬に種イモの植え付けが行われたほ場(影山明さん所有)を訪れた。津山自然薯生産組合の下山昌一組合長(77)ら4人から手順を学んだ。
「折れやすいので気をつけて」とアドバイスを受けた後、子どもたちは土の中から取り出された栽培用パイプ(約1メートル)を手に実践。切れ目に木材ブロックをはさんで入り口を広げ、中に詰まっている土を振り落した。成長した自然薯が出てくると、「長い」「すごい」と大喜び。今年は気温の高さや雨量の少なさで不作が懸念されたが、この日は例年どおりの収穫量だった。
眞木洋香さん(9)と安藤楓羽さん(10)は、「取れた時はうれしかった。食べるのが楽しみ」「地元の自然薯はとてもおいしくて他の地域に自慢できる。有名になってほしい」と話していた。
草刈号はピンク色の斑点があるのが特徴で、地域で栽培・普及につとめた故草刈道行さんにちなんで名付けられた。1997年に国の品種登録を受けている。収穫した自然薯は同校に伝わる創作料理「ふわふわ揚げ」に使われ、みんなで食べるという。