【市議会トピック】
津山市があらゆる文化財の課題に対応するため2019年に制定した「文化財保存活用地域計画」に関する進ちょく状況などについて質問があり、市側は当初の計画よりも遅れがあることを認め、文化財の保存活動などをする団体にはサポートを行う方向性を示した。
同計画は、過疎化や少子高齢化などを背景に、未指定を含めた文化財をまちづくりに生かして次世代に引き継ぐための取り組みで、2020年には文化庁から認定を受けている。
文化財を保存活用する仕組み作りとして、「調査研究」「保存」「活用」「住民や民間団体などと協働」「資金づくり」の五つの目標を設定。具体的には▽総合的な調査を実施し、全ての文化財をデータベース化して公開▽歴史的建造物の保全・修理を行い、文化財を生かした活動の拠点施設とし、観光の中核施設などとして活用▽歴史的建造物に精通した団体の育成を目指し、ヘリテージマネージャーを育成―などを盛り込んでいる。
今村観光文化部長は、同計画の支援団体「二宮の史跡と文化財の保存と活用を進める会」が現状唯一の団体とし、「民間や地域住民との連携は不可欠。支援団体が今後増えていくよう、補助金制度などを活用して支援していく」と述べた。
谷口市長は「市が策定した津山まちじゅう博物館構想を具現化する上で、計画を進めることは大変重要。団体の活動促進のためにも、必要な支援を検討していく」としている。