岡山県津山市は、同市加茂、阿波、勝北、久米地域で行う「AIデマンド交通事業」の概要を説明した。実証実験を2024年3月から実施し、24年度中の本格運行を予定する。
AIの技術で配車と運行指示を行い、最適な運行ルートで効率的に地域内を運行する。利用者は電話やアプリで予約。自宅周辺などから地域内の医療機関、商業施設などの目的地や、駅・バス停といった公共交通結節点まで乗り換えることなく移動できる手段を構築する。
具体的には、久米地域内の移動は、小型車両が自宅周辺から公共交通、医療機関、商業施設などの目的地まで運行。市中心部への移動は、JR坪井駅、美作千代駅やごんごバス久米線の停留所などに接続する。
勝北地域から市中心部への移動は、中鉄北部バスの路線バスやごんごバス勝北線の停留所などに接続する。加茂地域も同様にJR美作河井駅、知和駅、美作加茂駅、ごんごバス加茂線の停留所などにつなぐ。阿波地域から加茂地域中心部への移動は、市営阿波バスと同様に停留所を設けて運行する。
中川産業経済部長は「JRの利用促進にもつながると考える」とした上で、既存の民間路線バスへの対応については「運行事業者と協議を行い、民間路線バスの路線とAIデマンド交通を融合することにより、二次交通の改善を図っていく。再編が必要な路線は運行形態の見直しを検討する」と述べた。