「津山市デジタル未来都市創造プロジェクト」として、市と共同研究を行う慶応義塾大学SFC研究所の学生が17日、本年度の研究成果を谷口圭三市長らに報告した。域内就職や創業の促進に向け、五つの施策を提案した。
学生たちは8、11月にフィールドワーク、12月から1月末に高校生へのアンケートを行い、市の課題と解決のアプローチについて研究した。
報告会は山北の市役所で開かれ、学生5人が参加した。課題として「市内企業と域内創業は、それぞれ担い手とプロダクトの両面に課題がある」「7割超の学生が進学・就職を機に市外に進出/進出希望。進学による流出の防止は困難」と指摘。これらの分析を踏まえ、「学生と市内企業の協働を増やしコミュニティ化することで、企業認知や事業・創業への意識向上を支援して域内就職や起業につなげる」と提案した。
市が目指すデジタル社会に与える影響も加味しながら、具体的な施策として▽人材ネットワークの構築など「市内企業による展示会」▽学生との長期的なつながりを創出する「高校生インターン」▽キャリアをイメージする機会を提供する「商品企画コンテスト」―など五つを提言。それぞれの概要や工夫すべき点などを説明した。
谷口市長は「企業を認知してもらうことで域内に就職してもらうことは大事だ。課題をクリアするため、みなさんと市のメンバーで一緒に取り組んでいきたい」と述べた。
【慶応義塾大学SFC研究所】「津山市デジタル未来都市創造プロジェクト」共同研究報告 / 岡山県津山市