「津山第九をうたう会」結成と「第九演奏会」の連続開催など津山の音楽振興に大きく貢献し、8月27日に90歳で亡くなった江見恭彦さん=岡山県津山市=と親交のあった有志が10日、「偲(しの)ぶ会」を津山市小原の西苫田公民館で開く。メンバーは「江見先生に感謝の気持ちを込め、思い出を分かち合いたい」と話している。
江見さんは音楽教師として津山高校に26年間勤務して多くの生徒を育て、合唱を中心とする音楽部は全国大会にも出場。1983年にうたう会を結成して2010年まで会長を務め、並々ならぬ熱意で津山に”第九の火”を灯(とも)し続けた。さまざまなコーラスグループの指導と指揮、校歌の作曲を手がけるなど地域の音楽界に大きな足跡を残した。2016年度には市文化連盟の「くすのき賞」を受賞している。
偲ぶ会は、うたう会の役員を中心にしたメンバーが実行委を立ち上げて企画。生前関わりのあった人たちによる思い出の語り、プロジェクターでの写真投影、教え子らによるフルートとピアノ演奏、最後に江見さんが好きだった曲を合唱し、第九の一部も歌う。
実行委の代表を務める秋山貴さん(72)=津山市田町=は「江見先生は第九演奏会を津山の財産として残してくれた。温厚で楽しい人柄、ありし日の懐かしい思い出をみんなで振り返りたい」と話している。
当日は午後2時から開き、関係のある人なら誰でも参加できる。会費は無料だが、会場でカンパを呼びかける。
問い合わせは、秋山さん(TEL:090-7502-8776)。