岡山県勝田郡奈義町観光協会による旧正月に合わせた恒例の催し「七草がゆのつどい」が18日、同町文化センターで開かれた。町内産の食材にこだわった「七草がゆ膳」の提供をはじめ、地元有志らによる琴の演奏や茶席などがあり、訪れた人たちは日本の伝統を五感で楽しんだ。
町おこしや地元産品のPRを目的に開催して20回目。つるし雛が飾られた2階の会場では、同協会女性部が腕をふるった手料理で来客をもてなしていた。
テーブルに運ばれてきた膳には、塩と梅干しを効かせたかゆのほか、煮物、伊達巻、栗きんとんなど計11品がずらり。中には町の特産・サトイモを使った創作の一品もあった。食べた人たちはその味わい深さに感激し、「おいしい」とほほ笑んでいた。
この日を心待ちにしていたという奈義小学校5年・定森栞乃さん(11)は「七草がゆは食べたことがなく、興味があった。素朴な味にほっこりした。食べることができてうれしい」と話していた。
また、「筝曲鴬子会」が奏でる優雅な琴の調べを聴きながらいただく茶菓子と抹茶も好評だった。同観光協会の鷹取渡会長(77)は「多くの人に来ていただき、とてもありがたい。これからもみなが喜ぶ企画を考え、地域おこしにつなげたい」と話していた。