岡山県津山市のふるさと納税返礼品を使ったレシピを、東京恵比寿の人気料亭「賛否両論」店主・笠原将弘さん(52)と、美作大学調理師会の学生が考案。試作・試食会が16日、北園町の同大で開かれ、津山の魅力を散りばめた特別メニューを発表した。レシピは12月上旬ごろから市直営ふるさと納税サイト「つやふる」などで順次公開する。
使用する返礼品はつやま和牛の干し肉、シャインマスカット、太秋大甘柿、つやま和牛霜降りステーキ、あば村のおこめ日和おかず味噌セット、牛そずり肉、アカシア蜂蜜、稲羽米、津山バジルセット、肉料理に合う酒「つやま宵」。
笠原シェフ考案のお品書きは「つやま和牛干し肉と稲羽米炊き込み御飯」「シャインマスカットと太秋大甘柿白和え」「牛切り落とし肉バジル風味肉じゃが」「霜降りステーキにんにくみそソース」「つやま和牛干し肉カレーうどん」「干し肉ハンバーグ」。
美作大学調理師会の8人が準備したのは「干し肉の日本酒リゾッド」と「黄ニラ入り味噌牛ちらし寿司」。
笠原シェフのアシスタントを美作高校の生徒5人が務めた。笠原シェフは巧みな技で彩り鮮やかな料理を次々と仕上げ、食欲をそそる香りが広がった。学生たちも匠の技を一目見ようと調理台の周りに集まり、質問を投げかけるなどしていた。
笠原シェフは「津山の干し肉は、料理人人生における一大発見。他の食材もポテンシャルが高いものばかり。レシピは返礼品が送られてきたとき、家庭で再現できることを意識した」と話した。学生たちのレシピについて「素晴らしい発想に大いに刺激を受けた。地元の食材を大切にするのは世界的な潮流。世界中の人に愛されるメニューに育ててほしい」とエールを送った。
食物学科4年・牧原直太朗部長(22)は「我々のレシピは地元の食の伝統をベースにしつつ大胆な組み合わせに挑戦した。津山をPRできる一品になったと思う。ただ、笠原シェフの料理はこんなことができるのかと、とにかく驚いた。しかもすごくおいしくて、二度驚きました」と話していた。
各レシピは「つやふる」のほか、各寄付受け付けポータルサイトで12月上旬ごろから順次公開していく。
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