岡山県久米郡美咲町打穴中の選果場・美咲ブドウセンターで16日、津山市、美咲、鏡野町内で栽培されているハウスブドウの出荷が始まった。8月下旬からの露地物を含めて12月初旬まで続き、昨年とほぼ同じく約550トンの総集荷量を目指す。
今年は早春の寒波などの影響で予定より、約1週間遅れて開始した。初日は黒く艶のある粒ぞろいのピオーネとナガノパープル合わせて1トンを5戸から集荷。箱詰めされた房の形や色合いを確認しながら職員らが4等級に分けた後、東京都、大阪府、岡山、広島県内の市場へと贈った。
同選果場では7地域のぶどう部会、果樹部会の会員331戸の計87ヘクタールの畑と、部会員以外の生産者の畑でハウス栽培と露地物合わせて約30品種を生産しており、昨年は計549トンを出荷。約8億1202万円の売り上げを出し、さらに久米南町の選果場も入れたJA晴れの国岡山津山統括本部管内では、販売高が過去最高額11憶6056万円をたたき出している。
初日に開かれた出荷式で西川潤津山統括本部長は「昨年を上回る好調な出荷も見込める。国内外でブドウの需要が高まる中、生産者のみなさんには安心安全な品の供給をお願いしたい」とあいさつ。
中央ぶどう部会の稲岡郷三部会長(54)は「6月に入って暖かくなり、色づきのよい甘いがブドウができた。加温(ハウス栽培)と露地物それぞれ違った味わいがあり、ぜひ食べてみてほしい」とPRしている。
