「津山産小麦を使ったパン作り研修会」本年度第1回が21日、岡山県津山市北園町の美作大学で開かれた。市内でパン製造に携わる人ら14人が津山産パン用小麦「せときらら」を使ったヒット商品の開発に向けて素材への理解を深めた。
「津山産小麦と〇〇」と題し、地場産小麦の魅力を生かすパンのテーマを決め、各店がそれぞれの持ち味を生かしながら商品化し、販売拡大につなげる狙い。
兵庫県神戸市の職人・大下尚志さん(47)=ブーランジェリービアンヴニュ代表=が塩バターパン作りの工程を実演し、参加者は成形を手伝いながら材料の配合を確認し、焼き立てを試食した。
続いて市や県、市内のパン店などを対象にしたアンケート調査を元に話し合い、「干し柿や作州黒、津山産ショウガなどの特産品を取り入れるのはどうか」「コッペパンを基本に店ごとに具材を変えては」「シンプルな生地の方が小麦の良さがわかりやすい」といった意見が挙がった。
手作りパン・アン(上之町)の店主・安井健二さん(76)は「香りの高さや安全性、なによりおいしいのが魅力。店の得意分野を生かした商品を考えたい」と話していた。
研修会は津山産小麦の利用拡大を目的に美作広域農業普及指導センターなどが22年から継続。本年度は計4回開き、新商品は今冬、市内開催のイベントでお披露目する。