岡山県奈義町の町現代美術館で収蔵作品展「〜モノクローム 黒と白の世界〜」が開かれ、様々なイメージを投げかける前衛的な表現の書作品に来館者が見入っている。28日まで。
同町がまちづくり構想の一環として、全国各地の書家から収集した中から12点を展示。
躍動的な墨痕が生命力を感じさせる「林下鹿」(長尾翠城さん)、リズミカルな運筆の「TAN―TAN―TAN」(千葉半厓さん)、奔放な筆使いと余白のバランスが絶妙な「良寛の歌による」(田中一燈さん)など、形式から解き放たれた作が目を引く。さらに猛々しい面構えを思わせる「神」(高嶋谿雲さん)、舞い飛ぶ竜のような「風」(相原雨雪さん)も印象的。
同館では「スポットライトを当てることでそれぞれの作風を強調しており、絵画を鑑賞する感覚でイメージを膨らませて楽しんでもらえたら」としている。