岡山県津山市を拠点に活動する「みゅーじかる劇団きんちゃい座」のミュージカル「しもやけライオン」が8日、山下の津山文化ホールで上演され、命の尊さを伝えるファンタジックなステージが大勢の観衆を魅了した。
1963年から88年まで、津山城内にあった「市立鶴山動物園」で飼育され親しまれていたライオンの実話をもとに劇作家・山田美那子さんが脚本を手掛けた。同劇団メンバーを中心に津山《風と光と心の劇場》、山岡典子舞踊研究所を含め幼児から70代まで約50人が出演した。
飼育員一家の愛情を受けて育った園の人気者「ライオン丸」が、年老いて処分されそうになるも子どもらの反対運動で命拾いし、生き抜くストーリー。動物たちの愉快なダンスや子どもたちの伸びやかな歌声がピアノの音色とともに豊かに表現され、フィナーレでは天寿をまっとうして永遠の眠りにつき、全員の熱演に惜しみない拍手が送られた。
出演した孫を見に来たという美作市立石から訪れた有岡忠彦さん(68)は「生のミュージカルは初めてだったけれど最後のシーンに感動。皆さんが歌や踊りを頑張っている姿に元気をもらえた」と話した。
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