昆虫標本と芸術活動を行っている小枝正和さん(51)の作品展「未来のために」が、岡山県勝央町勝間田の勝央美術文学館で開かれている。希少な種を含め、世界中の多種多様なチョウやコガネムシといった昆虫約8000匹が訪れた人の目を楽しませている。5月7日まで。
会場には標本をはじめ、「命」をテーマに虫や花、貝殻を使って創作した作品など約200点がずらり。「世界三大美蝶」と称えられるモルフォチョウ、ミイロタテハ(アグリアス)、トリバネアゲハのほか、チョウの英単語butterfly(バタフライ)の語源になったとも言われるバターのような黄色の羽を持つ「ヤマキチョウ」などが愛好家や子どもらの注目を集めている。
またアート作品では水晶といった鉱物を生み出し、あらゆる生命の生活を支える大地の力と虫たちの生命力を称えた「大地」、淡いピン色の貝・クレナイガンセキボラの美しさを生かした「高鳴」といったのが展示されている。
近くの髙木巧治さん(63)は「チョウや昆虫たちが持つ自然の美しさに気づかされる。アート作品も他であまり見られない。独自の感性が光る」と話していた。