作陽高校柔道部が、全国高校選手権県予選(16日、岡山市)の個人戦で、5階級中3階級を制した。本大会は3月に開かれる。66㌔級には、加茂中出身の厨子由陸(2年生)が初めて出場する。
73㌔級は川西成汰(同)が勝ち、無差別級は笠原勇馬(同)が2連覇を達成した。関西(岡山市)などの強豪を抑え、決勝戦はともに作陽の選手同士の対戦となった。
66㌔級の厨子が頂点を争ったのは、過去2度対決して負けている関西の選手。厨子も中学生の時に全国舞台を経験したが、相手は近畿大会上位の実績がある格上だった。川野一道監督と映像を見て徹底的に特徴や弱点を分析。対策通りの状況で背負い投げの技ありをとり、そのまま逃げ切った。
「厳しい練習が生きたのを実感した瞬間だった」と厨子。選手権に向けて「『投げて勝つ』という自分のスタイルにこだわりたい」と意気込む。
3月19、20日に日本武道館で実施される本大会は、コロナ禍の影響で団体戦の中止が決定した。常に団体優勝を目標に掲げ、前回にあたる一昨年の大会で県勢初となる3位入賞に輝いていた作陽にとっては、ショックが大きかった。
それでも選手らは前を向く。笠原主将は「今回の優勝もチーム一丸となって準備した結果。皆で高めたモチベーションを力に変えたい」。川野監督は「積み重ねは絶対むだにならないし、ぶれずに貫いた者が勝利する。必ず開催されると信じているインターハイに生きるはずだ」と語る。
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全国選手権に出場する厨子と笠原、川西(左から)
作陽高校柔道部が3階級を制した