岡山県真庭市勝山地区で260年前から伝わる「勝山千代萬歳豊稔踊り」(市重要無形民俗文化財)を受け継ごうと、勝山小学校(同市本郷)の児童が17日、保存会メンバーから五穀豊穣を願う伝統の踊りを教わった。
踊りは、江戸中期の1764(明和元)年、勝山藩主・三浦明次が三河国刈谷から移って来た際、随従の武士たちが作曲・振付をしたと伝わる。七五調の歌詞と太鼓、尺八、三味線の演奏に合わせた踊りは優雅で、現在は盆踊りとして受け継がれている。
メンバーの高齢化で次世代への継承が課題となる中、毎年実施。10人が来校し、1、5、6年生の約90人が地域の歴史学習の一環で体験した。月の形を意識して両手を頭の上にかざしたり、手のひらを返したりといった動作を練習した後、大きな二重の輪を作って曲に合わせてゆったりと踊った。
6年の井髙愛乃恵さんは「足の動きが難しかったけど、みんなで一つになって踊ることができた。未来に残していけるよう、これからも学びたい」と話していた。
8月14日に中央図書館前の広場で盆踊りが行われる予定で、メンバーは児童たちに参加を呼びかけた。