奈義小学校=岡山県勝田郡奈義町=で3日、町現代美術館で個展を開いている岡山市出身の画家・片山高志さん(45)による特別授業が行われ、2年生56人が自身の創造力と個性を発揮させて自画像を描き、創作の楽しさにふれた。
同校では、身近にアートにふれる環境がある奈義町ならでは特色を生かして同館と連携した「美術館教育」を展開しており、毎年、アーティストとの交流を通して子どもたちの感性や情操の育成を図っている。授業の前日に2年生は、同館を見学して片山さんの作品にふれており、この日はその展示作品を参考に、色の良さや形のおもしろさを感じながら思うままに描くことに挑戦した。
2組の授業では、児童28人を前に片山さんが著名な画家たちの自画像を参考として見せながら「みんな思い思いに自分自身を描いている。形にとらわれずに自由に描いてほしい」と呼びかけて手本を示した。

その後子どもたちは、それぞれ好きな色の絵の具を選びながら、アクリルシートの上でのびのびと絵筆を走らせて自身を描写。さらに画用紙に海や山の景色を描いたり、カラフルな色で塗りつぶしたりして人物画を作り、最後にアクリルシートと画用紙を合わせて独創性あふれる力作を完成させた。
二宮奨成君(7)と萩原歩君(7)は「好きに描くことができて楽しかった」「先生(片山さん)はとても優しくておもしろい人で、教えてもらえてうれしかった。また教わりたい」と笑顔で話していた。
片山さんは「子どもたちが持つ圧倒的なパワーや存在感、ささいなことを気にせずに物事に打ち込む思い切りの良い姿に感心し、元気をもらった」と語っていた。
