勝央町 トヨ免遺跡 弥生時代中期〜後期ごろの集落が存在していた

歴史・文化
         

勝央町教委は、同町美野のトヨ免遺跡の発掘調査を行った。丘陵斜面を利用した竪穴住居跡などが発見され、弥生土器なども出土し、弥生時代中期〜後期ごろの集落が存在していたことが判明した。「当時の人々の生活や暮らしぶり、集落の様子などを考える上で貴重な成果」という。
 町道・美野小風呂線の工事に伴い、5〜6月に実施。発見されたのは今から2000年〜1900年前の遺構で、竪穴住居1軒(直径6?)と柱穴、斜面を平坦に造成した段状遺構3基以上(長さ4〜5?)、土坑(直径1?)など。
 遺構に伴って当時使用された弥生土器の壷(つぼ)、甕(かめ)などが出土。多くは破片となっていたが、当時の形に復元可能という。また、矢じりの石鏃(ぞく)も見つかった。この場所で生活していた痕跡がまとまって確認され、当時の人々の生活や暮らしの様子を考える上で良好な資料が得られたという。
 同教委は「美野地内では遺跡の発掘調査例が少ない中、同時期の集落が発見されたことにより、当時の集落の移り変わりや社会背景を考える上で重要な成果。発掘調査を引き続き行うとともに、出土品の整理作業を進めることで周辺の遺跡の実態解明につながると考える」としている。


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