刑務所で受刑者を教え諭す「教誨(きょうかい)師」を務めている千光寺(林田)の早川石峯住職(79)が、法務大臣表彰を受賞した。民生委員児童委員の妻・直美さん(78)も全国社会福祉協議会会長表彰を受けた。ともに長年の功績が認められた。2人は「社会的な活動が評価されたことがうれしい」と話している。
早川住職は2002年から、刑の重い長期受刑者を収容する岡山刑務所(岡山市)を訪問。一人ひとりと向き合いながら、読経や法話を行うほか、それぞれの悩みなどに耳を傾けている。「一人でもしっかり社会復帰してくれたら」との思いで活動し、自身が入院した際に元受刑者が花を手に見舞いに来たことなどを懐かしむ。
直美さんは、1998年に民生委員児童委員に委嘱され、上之町内を担当。一人暮らしの高齢者が増えたのを憂いつつ、県外出身者として、地域を知ったり住民と交流を深めたりすることに喜びを感じてきた。22年12月で任期を終える。
これからの目標について、直美さんは「地域の皆さんの元気な顔が見たい」と語る。早川住職は「刑務所内と外では世界が違い過ぎる。今後、元受刑者を受け入れる社会づくりが進んでほしい」としている。
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表彰を受けた教誨師の早川住職(左)と民生委員児童委員の妻・直美さん
千光寺早川石峯住職(79)法務大臣表彰を受賞
- 2022年1月4日
- ひと