岡山県内の優秀な種牛を決める第80回「岡山県畜産共進会」の肉用種々の部(全農岡山県本部・おかやま酪農協主催)が11日、真庭市草加部の全農おかやま総合家畜市場で開かれ、県内の和牛繁殖農家らが繁殖、育成の成果を競った。
体型や品質の改良を競い、県下の和牛と乳牛の能力向上を狙いに開催している大会で、この日は各地域で選抜された黒毛和牛の雌51頭が出品。生まれた年ごとに計6区に分類し、各区の中で審査員5人が体積、均称(体格のバランス)、品位、資質などを確認して順位を決めた。

最後は6区の中で首位だった雌牛の中から最も優れたグランドチャンピオンを選抜。若雌区の4(2023年10月1日~翌年3月31日生まれ)で優秀賞首席だった吉備中央町の日笠敬太さん(81)が育てた「しんさくら751」が輝いた。審査員の全国和牛登録協会DNAデータベース・中山健一郎課長は「岡山県有種雄牛・藤初花が父親で、個体は体積、お尻ともものボリュームと形が良く、雌牛としての品位もあり、岡山県種らしさがある」と評価した。次点は繁殖牛群区で優秀賞首位の築山健さん(鏡野町)の成雌牛3頭だった。
表彰状とトロフィーを受け取った日笠さんは「趣味で牛を育て、50年以上前から何度も出品して初めてチャンピオンになった。愛情を注ぎ、手塩にかけて育てたのが実を結び、とてもうれしく思う。これを励みにまた頑張りたい」と話していた。
乳用種牛の部は「全日本ホルスタイン共進会」(10月25、26日、北海道開催)出場に向けて9月26日に実施し、岡山市の妹尾優佳さんのホルスタイン種がグランドチャンピオンを獲得した。
