第11回「図書館を使った調べる学習コンクール」(津山市主催)の表彰式が9日、岡山県津山市新魚町の市立図書館で行われ、入賞した市内の小中学生10人と小学校2校に表彰状が贈られた。
本年度は市内在住、在学の小中学生から171作品が寄せられ、市教委や図書館関係者らが審査した結果、市長賞には弥生小学校5年生・宇佐美詠大君(11)の「もっと知ろう!お米のこと」が選ばれた。
宇佐美君は学校の授業をきっかけに米に興味を持ち、複数の書籍を読み、生産者だった祖父を取材するなどして詳しく調査。その内容は米作りに留まらず、全国の生産量や流通、品種と改良、稲作に関連した祭礼や芸能といった多岐にわたる分野にふれている。さらに昨今社会問題になった「米の不足問題」と世界の紛争や戦争、災害、生産者の減少、耕作放棄地の増加との関連性にも切り込み、食料危機が日本にとっても身近な問題であることを警鐘。充実した内容が高く評価された。同作品に市議会議長賞、教育長賞を加えた計3作品を全国コンクール3次審査に推薦。さらに冊子にまとめて市内小中学校に配布する予定。

式では野口薫副市長が「テーマを考え、調べてまとめるのは大変だったと思うが、その努力は大きな力になる。これからも身近なことに興味を持ち、調べるなどしてチャレンジしてほしい」と述べ、受賞者、受賞団体代表に賞状を手渡した。
3年生から同コンクールに参加し、初めて市長賞を手にしたという宇佐美君。「米不足の中でみんなが食べ物の大切さを学び、ご飯を残さず食べるようになればいいなあという思いを込めて作った。受賞できてとてもうれしい。本を読んでいろいろなことを発見できるのがこのコンクールのおもしろさ。来年も参加したい」と話していた。
