冬が旬の川魚「寒バエ」をテーマにした食育教室が9日、国分寺保育園(国分寺)で開かれ、年長児25人がかつて地域の食文化として親しまれた話を聞き、甘露煮を味わった。
吉井川漁協組合員でもある中村真也園長(47)が伝統的な食材について知ってもらおうと、給食前の時間を使って初めて企画。
講師の松田安弘同漁協組合長が「私が子どものころは川に魚がたくさんいて、みんなよく食べていた。ハエは冬に脂がのっておいしくなる。今日は頭から尾まで軟らかく炊いています」と話した。
この日は、中村園長自ら投網漁でとった体長10㌢前後の吉井川のハエをスチームオーブンで焼き、骨まで柔らかくなるよう甘辛く調理。給食メニューに加えて2匹ずつ配り、園児たちは珍しそうに見入った後、舌鼓を打っていた。
河原未來ちゃん(6)は「初めて食べたけど、骨も軟らかくておいしい」とにっこり。
ハエはコイ科の魚で、標準和名はオイカワ。かつてメッカといわれた旭川、吉井川でも近年、繁殖するカワウと外来魚「ブラックバス」の食害で激減し、釣りや漁をする人もめっきり減っている。
国分寺保育園 「寒バエ」をテーマに食育教室