国土交通省が27日に発表した2024年の公示地価で、県内の全用途平均変動率は前年比プラス1.1%(前年プラス0.7%)と2年連続で上昇した。岡山市内の大型再開発事業などがけん引して土地取引が活発化した影響とみられ、県南の都市部では上昇地点が増えている。
調査対象21市町のうち、早島町が10年連続で上昇。岡山、総社市が3年連続上昇、倉敷市2年連続上昇、浅口市、勝央町が上昇に転じた。里庄町が横ばい。下落した14市町のうち津山、真庭市など8市町で下落幅が縮小した。津山市は全用途平均マイナス0.9%(同マイナス1.1%)。
地点別では、全401地点のうち前年と比較可能な397地点でみると、上昇は223地点で前年(201地点)より増加しており、県北では勝央町太平台と同町勝間田字清水田の2地点(前年1地点)。横ばいは58地点(同54地点)で、県北では津山市大田字八斗田、同市小原、同市里公文字林、同市河辺字兼田、真庭市久世字角町、同市惣字大沼三角田、鏡野町円宗寺字御所清水の7地点で前年(7地点)と同数。下落は116地点(同142地点)に減った。
津山市の全用途の平均価格は1平方メートルあたり2万7500円(前年比マイナス0.9%)で、13地点のうち8地点がダウン(前年9地点下落)。住宅地では平均1万8900円(同マイナス0.8%)で、最も高い小原126が4万3600円。商業地では平均4万7000円(同マイナス1.0%)で、最も高い河辺字兼田1153が6万5100円。
県中山間・地域振興課では「県南の都市部で用地需要の伸びが目立つ一方、人口減少が加速する県北などの中山間地域でも一部で下げ止まりの兆しが見られるものの、大半で低迷が続いている」としている。
今回の調査の内わけは住宅地277地点、宅地見込地2地点、商業地109地点、工業地13地点。