地下芝居の魅力を堪能 横仙歌舞伎大公演

芸術
         

 江戸時代から伝わる「横仙歌舞伎」(県重要無形民俗文化財)の大公演が19、20の両日、奈義町豊沢の町文化センター(岡山県勝田郡奈義町)で開かれ、町内外から訪れた愛好者らが地下芝居の魅力を堪能した。
 初日は同歌舞伎保存会の「源平咲分牡丹 重忠館の段」を上演。三味線や義太夫節にのせ、源頼朝の重臣・畠山重忠がかくまう平清盛のひ孫を生かすかどうか、人々の葛藤を描いた物語を地元の高校生らが熱演した。演者の見せ場になると観客はおひねりを投げたり、温かい拍手を送ったりなどした。
 この日は第2回全国地芝居サミットも同時開催され、東京や山形の保存会とのオンライン交流のほか、こども歌舞伎教室の「恋女房染分手綱 重の井子別れの段」もあった。
 和気町田賀の高原晴子さん(66)は「初めて見たが華やかで感動した。若い世代に伝統がしっかり受け継がれていて素晴らしい」と話していた。
 千秋楽は同歌舞伎保存会の「寿式三番叟」、粟井春日歌舞伎保存会の「義経千本桜 四段目 道行の段」、中島東松神座の「神霊矢口渡 四段目 頓兵衛渡場の段」や、元NHKアナウンサーの葛西聖司さんの講演会があった。

源平咲分牡丹 重忠館の段の一場面


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