津山市文化連盟が地域文化や芸術発展に貢献している個人、団体に贈る本年度「くすのき賞」の贈呈式が26日、岡山県津山市加茂町の加茂町公民館で行われ、日本画家の頭士深雪さん(94)=加茂町斎野谷=の功績をたたえた。併せて「功労賞」を受賞したパステル画家で切り絵作家の江田雅子さん(75)=宮尾=を表彰した。
頭士さんは、1965年から日本画を学び、87年に日本画団体「淡雪会」を設立。代表を務めながら個展の開催や障害者施設でのボランティア活動、学校への作品の寄贈も積極的に行い、後進の指導や芸術文化の普及に寄与した。
江田さんは切り絵、やパステル、デッサンを学び、2007年に切り絵講師になり、10年には師範を取得。「全国切り絵コンクール」やフランスの「ルサロン展」など国内外で数々の賞を受賞し、主宰する切り絵教室、公民館や小学校での指導に尽力している。
式では市文化連盟の山形楽会長が頭士さんにクスノキ製の盾をはじめ、それぞれに賞状を贈った。頭士さんは現在も趣味でデッサンをしており、「絵を描いている時は全てを忘れて無心になれる。家族をはじめ、支えてくれている人に感謝している」、江田さんは「自分なりにこつこつ重ねてきたことが認められてうれしい。今後も続けていきたい」と話した。
受賞者は二人を含め、くすのき賞52人、功労賞8人となった。