岡山県北の美術家たちが立ち上げた創作家グループ「玄美会」(下山中会長)による第19回「玄美会展」が21日、津山市のアルネ津山4階・市立文化展示ホールで開かれ、洋画、版画、書といった多彩なジャンルの秀作が来場者を魅了している。24日まで。
同展は、会員たちが1年間の集大成を披露する場として毎年開催。今回は津山市、鏡野、勝央町在住の計12人が計45点を出展している。
会場には、4月上旬に咲き始める白く清楚なリキュウバイ(利休梅)や身動きせずに静かにたたずみ獲物を狙うハシビロコウをモデルにした日本画、那岐山(奈義町)を背景に広がる雄大な自然が心を揺さぶる洋画、顔彩と墨で墨痕鮮やかに花のみずみずしさを描き出した水墨画などがずらり。
書道では俳人・飯島晴子の句を流れるような筆の運びで書き留めており、さらに木版画では一心に祈りを捧げるチベット僧の表情を光と影の明暗のみで浮き彫りにするなど熟練の技術と巧みな表現が目を引く。
下山会長(83)=勝央町=は「作品と対話し、多様で変化に富んだ作家たちの感性に触れてみてほしい。楽しんでもらえたらうれしい」とPRしている。
