倉敷市の画家・長原勲さん（36）の作品展「ｖｉｅｗｉｎｇ ｆｒｏｍ Ｎａｇｉ」が奈義町豊沢の町現代美術館で開かれ、町の航空写真をモチーフにした油彩の大作が来場者の目を引いている。８月22日まで。
倉敷芸術科学大学大学院で日本画を学び、２０１５年のドイツ留学を機に油彩を始め、精力的に制作を続ける中、県北初個展に近作数十点を出展。
メインは同町の航空写真を基に制作に約２年をかけた「星々」（縦約２・８㍍、横約９・３㍍）で、上空から俯瞰（ふかん）した家々や農地、那岐山麓などの壮大な眺めを描き出しており、幾何学模様を思わせるタッチ、同美術館の展示室「太陽」「月」をイメージした形を白抜きにした表現が面白い。高度成長期と近年の写真を参考に時代の変遷も盛り込んだといい、制作過程で模索した部分的な描写や抽象的な模様などの小作品も並ぶ。
さらに同テーマの２作品を近くの多世代交流施設・ナギテラスにも展示中。
東京都三鷹市の会社員（28）は「すごい迫力。離れてみると写真的だが、近寄ると油彩らしい温もりや作者の意図が感じられる」と話していた。
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奈義町の航空写真をモチーフにした大作に見入る来場者
奈義町現代美術館で長原勲展
