岡山市の写真家・山口聡一郎さん(63)による特別授業がこのほど、岡山県奈義町豊沢の町現代美術館で行われ、奈義中学校1年生(50人)が芸術作品として写真を撮影する奥深さやおもしろさに触れた。
山口さんはフリーランスフォトグラファーとして東京都を中心に活動した後、2002年に岡山に移住。身近な自然や風景をテーマにした作品を発表しており、現在、同館で個展を開いている。
1年生はクラスごとに分かれて訪問。このうち2組(25人)は、山口さんの紹介を受けた後、カメラの機能が付いているタブレットを持ち、館内とその周りを歩きながら、気にいった景色を探して撮影。中には友だちや教員をモデルにしたり、しゃがんで撮ったりするなど、それぞれ自由な発想と視点で思い思いに楽しんでいた。
最後に山口さんが作品を評価。「決まりにとらわれず、おもしろい構図に仕上がっている」「勢いがあり、個性がにじみ出ている」と誉めたうえで、「モノクロで表現するともっと良くなる」などとアドバイスした。
岡部小春さん(12)は「友だちとの仲の良さをアピールした写真を誉めてもらい、うれしかった。気に留めない見慣れた景色が写真作品になると幻想的に見えるのがおもしろい。これからもいっぱい撮ってみたい」と話した。
生徒たちの作品は、8月19〜29日、岡山市東区吉井のカフェ「ホワイトガーデン」内にある「ギャラリー722」で展示される予定。