特別展「麻生知子絵本『こたつ』原画展」が岡山県勝田郡勝央町勝間田の勝央美術文学館で開かれ、冬のお茶の間の家族だんらんをユニークな視点で描いた人気作の原画に来場者が心和ませている。27日まで。
美術家・麻生知子さん(40)=神奈川県=が油彩で描いた絵本『こたつ』(2020年発行)の原画と関連資料約60点を展示。
子ども2人と父、祖母、ネコ1匹の一家がこたつを囲んで過ごす日常をテーマに、ほとんどのページを真上から見たアングルで作画。あつあつの鍋料理や天ぷらの夕食、ミカンをむいて新聞を広げたり、折り紙やオセロゲームをする様子など、どれも臨場感たっぷりで和やかな会話が聞こえてくるよう。親戚が集まってこたつを連結し、華やかにおせち料理が並んだ正月の様子も。
さらに同絵本の続編『はつゆめ』、視点の違いをテーマにした『うえからみたりよこからみたり』などの原画も並ぶほか、アイデアのラフスケッチから絵本が出来上がるまでの創作過程を紹介したコーナーも設置。
美作市明見の主婦・水嶋佳子さん(64)は「発想の面白さとともに、ひと昔前の古き良き日本人の暮らしを感じ、懐かしかった」と話していた。
p
絵本『こたつ』の原画に見入る来場者
心和ます人気作の原画 特別展 麻生知子絵本『こたつ』原画展
- 2022年11月22日
- 芸術