岡山県津山市出身で新興俳句の旗手・西東三鬼を顕彰し、その精神を受け継ぐ才能を発掘する第32回「西東三鬼賞」(同賞委員会主催)の表彰式が27日、同市山北の市役所で行われ、入賞者に表彰状などが贈られた。
岡山県津山市出身で新興俳句の旗手・西東三鬼を顕彰し、その精神を受け継ぐ才能を発掘する第32回「西東三鬼賞」(同賞委員会主催)の表彰式が27日、同市山北の市役所で行われ、入賞者に表彰状などが贈られた。
式には関係者約26人が出席。同賞委員長の谷口圭三市長が「選考委員から『これまでとは異なる印象を持つ句が多く、新たな才能の発掘を感じた』という話を聞き、作品も進化していると感じた。受賞を励みにさらなる高みを目指して挑戦してほしい」とあいさつ。入賞者ひとりひとりに賞状と副賞、記念品を手渡し、栄誉をたたえた。
2017年から毎年投句を続け、「全て空に放ち風船売り辞める」の句で今回大賞に輝いた神奈川県大磯町の会社員・西田克憲さん(64)は「文化揺籃(ようらん)の地である津山市で入賞したことは、将来に向けて背中を後押ししていただけたように感じている。三鬼賞に恥じないように新たな句を目指して励みたい」と思いを述べた。
同賞は俳句文芸の振興を目指して1993年に創設。32回目は全国の10代から90代の計743人から4861句が寄せられ、大賞のほか秀逸10句、佳作30句が入賞した。
