就労継続支援B型事業所を運営する「湧気自然塾」=岡山県勝田郡奈義町=の利用者らが育てたブドウの販売が、津山市新野東の直売所で始まり、大きな粒がそろった新鮮な品を買い求めようと地域住民らが次々と訪れている。30日まで。
直売所は、児童発達支援や放課後のデイサービス事業を展開する同施設が就労支援事業所立ち上げの足掛かりとして2023年にオープン。美咲町柵原地域や勝央町豊久田の農地計約40アールで生産された瀬戸ジャイアンツ、シャインマスカット、クイーンニーナ、オーロラブラックなど計6品種が店頭に並ぶ。商品は安価なパック詰めから贈答用まで取り扱っている。
農場では有機質肥料を活用した減農薬とクラシック音楽の音波振動によって作物の成長を促す「音響栽培(音波栽培)」に取り組んでおり、食の安全を考慮しているのが特徴。同事業所の管理者・甲田勝資理事によると今年は炎天に悩まされるも、しっかりと甘さがあり、色付きの良いのが育ったという。
この日近所から訪れた74歳の女性は「化学肥料を避けているので安心して食べられる。自然の甘さを感じられ、おいしくて毎年購入している。売り上げが利用者のみなさんの手助けになれたらうれしい」と話していた。
ブドウ栽培に取り組み現在出荷作業に励む同事業所を利用している女性(26)は「一房一房、形を整えるために粒を間引く作業が大変だったけど、みなさんに喜んでもらえてうれしい。ぜひ多くの人に手に取ってもらいたい」とPRしている。
営業は午前11時から午後6時までで、毎週月曜日が休業日。
