本年度「津山市食育研修会(食育講演会&給食試食会」(市教委主催)が19日、岡山県津山市草加部の草加部学校食育センターで開かれ、市内小中学校(全35校)の児童・生徒の保護者16人が管理栄養士による講義を受けるなどして学校給食と健康に対する理解を深めた。
家庭における食育活動、食事や生活習慣の改善に役立ててもらおうと実施。JDAーDAT(日本栄養士会災害支援チーム)のリーダーで、管理栄養士の森下桂子さん(60)=真庭市一色=が「親子で予防する生活習慣病~20年後の自分に会いに行こう~」と題して健康づくりに大切な食事と運動について講義を行った。
森下さんは「健康は病気ではない状態を示すのではなく、心身ともに元気で活動できる状態のことを指す」と説明。その上で「学校給食は栄養や量のバランスがとれた献立が考えられているが、それだけで健康になれるとは限らない」と指摘し、「体にある程度の負荷をかける、すなわち運動して筋力を鍛え、骨が衰えるのを遅らせる必要がある」と強調した。
さらに食事を抜くことが頻繁にあった10代のころの話をし、「50代になってから重い体調不良になった。原因は骨密度の低さで成長期に必要な栄養が足りずに骨が成長しなかったということがわかった」と打ち明け、「若い時は平気でも、見えないところで支障をきたしている。体は食べ物によって作られる。指先に至るまで自身の健康状態を意識し、しっかり食べて運動してほしい」と訴えた。
その後参加者たちは、学校で行われている栄養教諭による食育授業を体験。小学生たちが考えた献立を再現した給食を試食した。
河面の福本由佳さんは「食事と運動の重要性を改めて学んだ。わりやすくて興味のわく内容で子どもたちへの啓発にも役立つ」と話していた。