浅口市在住のシンガーソングライター・早苗ネネさんは、静岡県熱海市で発生した大規模な土砂災害の発生後、復興や地球環境を大切にしようとの祈りを込め、県内各所にあるストリートピアノを巡って弾き語りを行っている。20日には西今町のまちの駅城西(作州民芸館)を訪れ、レトロな館内に美しい歌声を響かせた。
これまでに笠岡や玉野、倉敷、総社市などで行い、20日は奈義町で演奏し、■旅■の最後にまちの駅城西を選んだ。同館には統廃合で閉園した西幼稚園から譲り受けたピアノが設置されており、「街角ピアノ」として誰でも自由に弾くことができる。
早苗さんはピアノに静かに向き合うと、伸びやかな歌声で持ち歌などを約30分にわたって披露。勇気と安らぎを与えるような歌を繰り広げ、居合わせた人たちは引き込まれるように聴き入り、温かい拍手を送った。
自然と涙が流れ出たという早苗さん。「歴史ある建物の雰囲気もよく、ピアノと一つになって歌うことができ、みなさんに感謝したい。この演奏が傷ついた人たちにとって少しでも癒やしとなり、前向きに生きていく力になるとうれしい。これからも祈りを込めた演奏を続けていきたい」と話していた。
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災害復興などへの祈りを込めて弾き語りをする早苗ネネさん