昭和モダニズム建築として名高い岡山県津山市山下の津山文化センターで5日、「見学ツアー」(同センター主催)が開かれ、約70人が独特な構造やデザインを見学し、センターの魅力に触れた。
同センターは建築家・川島甲士氏が設計を手がけ、1965年にしゅん工。耐震補強やバリアフリーの大規模改修を行い、2020年にリニューアルオープンした。
参加者は職員の案内で館内を見学。社寺建築に見られる「斗栱(ときょう)」で三層を支える特徴的な構造と外観をはじめ、市出身の陶芸家・白石齊氏によるホワイエのレリーフ、会議室やアートライブラリーもある設備などについて説明を聞き、写真撮影しながら興味津々で巡った。
ステージからは1003席の赤い座席が並ぶ大ホールをアーティスト目線で眺めたほか、屋上や楽屋など普段足を踏み入れることのできない場所も訪ねた。
同センターはしゅん工60周年の節目。志戸部の50代の女性会社員は「昔から知っている施設だが、著名な建築家や芸術家が携わってできた建物だということを再認識できた」と話していた。