岡山県北囲碁界の頂点を決める第41期美作本因坊決定戦(津山朝日新聞社主催、津山囲碁協会主管)が3日、同県津山市小原の西苫田公民館で開かれた。ともに永世位の称号を持つ大東邦雄美作本因坊(73)=津山市北園町=と池田晃一七段(80)=津山市福田=が相まみえ、大東本因坊が通算8期目となるタイトルを防衛。池田七段が保持していたタイトル最多獲得記録に並んだ。
三番勝負、持ち時間60分で行った。1局目は大東本因坊の先番で開始。黒は確定地を先行させて、白は左辺に模様をつくって対抗した。その後右辺の戦いでは、黒が白石を攻めて、形勢を逆転。終盤にかけて中央でコウ争いをしながら、そのまま押し切った。201手まで黒が中押し勝ちした。
2局目は手番を入れ替え池田七段が先番。池田七段が下辺の振り替わりを経て確定地を先行させた。大東本因坊は、上辺で白模様を広げて、戦いを受けて立った。中盤は白の模様をめぐる接戦が続き、細かい形勢のまま終盤戦に突入した。神経を使う寄せ合いを経て終局、194手まで白が3目半勝ちをした。これにより大東本因坊が2連勝して2連覇を果たした。
大東本因坊は「2局ともに私の形勢が悪かったが、逆転できた。運が良かった。昨今の県内アマチュア大会ではベスト8圏内に残れている。更に精進したい」。
池田七段は「好勝負だった。大東さんの碁に対する努力が私を上回った。来年も挑戦したい」と話した。