岡山県津山市西新町の津山洋学資料館で本年度後期企画展「ペリー来航170周年描かれた黒船艦隊」が始まり、黒船来航と幕末日本の様子がうかがえる図録や書物が来館者の関心を集めている。来年2月18日まで。
1853(嘉永6)年にアメリカ合衆国のペリー率いる艦隊が江戸湾入り口・浦賀(現神奈川県横須賀市)沖に来航した時に書かれた資料を中心に計17点を展示している。
当時津山藩では、箕作阮甫の婿養子・秋坪らを浦賀に派遣。同様に各藩も情報収集に当たり、そこで得た情報をもとに絵師が絵図や絵巻物を作成した。本展では「一度目の来航」「二度目の来航」「描かれた異国船」「異国船の来航と箕作阮甫」の4部構成で、港に停泊している艦船やアメリカ兵の服装、ペリー一行の上陸の様子を細かく描きとめた絵など関連資料を並べている。このほか、異国の脅威に対抗するべく海岸の防衛についてかかれたものもある。
東京都から来た会社経営・江原克徳さんは「幕末時の混乱した日本の様子が浮かんでくる。これほどの貴重な資料を見たのは初めてでとても趣き深い。津山の偉人について知ることもできて、来てよかったと思っている」と話していた。
開館時間は午前9時〜午後5時(入館は4時半まで)。年末年始(12月29日〜1月3日)、祝日を除く毎週月曜日が休館日となっている。入館料一般300円、高校・大学生・65歳以上200円。
問い合わせは、同館(TEL: 0868-23-3324)。