来夏に延期された東京五輪・パラリンピックの公式アートポスター展が岡山県勝田郡勝央町勝間田の勝央美術文学館で開かれ、漫画家や画家ら国内外のアーティストによるビジュアルな作品が来場者の注目を集めている。6月28日まで。
大会組織委員会が機運の盛り上げを目的に18人と1組に制作を依頼したB2判20点(五輪12点、パラの8点)を展示。
「YAWARA!」や「20世紀少年」などのヒット作で知られる漫画家・浦沢直樹さんは、アスリートが試合に臨む直前の緊迫感をコマ割りで表現。人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の作者、荒木飛呂彦さんは北斎の浮世絵「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」に構図を重ね、義足の陸上選手が雲上で躍動する姿をダイナミックに描いている。
日本画家・山口晃さんの絵は、やぶさめ風に着物姿で馬上から足で弓を構え、口で矢を引くアーチェリー選手の気迫が伝わってくる。ダウン症の書家・金澤翔子さんは「翔」の一字を力強く大書。
このほか、同五輪・パラ大会エンブレムの作者で美術家の野老朝雄さん、写真家で映画監督の蜷川実花さん、パリで活動するアーティスト・フィリップ・ワイズベッカーさんらによる作も並ぶ。
西吉田の山本節子さん(80)は「どれもデザインが個性的で、それぞれにメッセージが感じられて素晴らしい。金澤さんの書はエネルギッシュですね」と話していた。
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東京五輪・パラリンピックの公式アートポスターに見入る来場者
東京五輪・パラリンピックの公式アートポスター展ひらかれる/岡山・勝央町