師走も押し迫り、岡山県北の台所を賄う地方卸売市場の山一水産=岡山県津山市=と津山中央青果=岡山県津山市=では、正月用食材の入荷が最盛期を迎えた。鮮魚は全体的に昨年並み、野菜も全般に昨年並みで推移している。
山一水産には28日朝、約20トンの入荷があり、うちおよそ半分がブリで約2000本。30日までの3日間にブリ約30トンの入荷を見込む。大半を占める養殖ものは昨年並み、半養殖は大型魚の品薄から1、2割高の一方、例年高値で取引きされる天然ものは2割安となっている。
「養殖ものは韓国や中国など海外需要は依然高いが、国内消費が伸び悩んでいる。天然は産地の能登や氷見で一定の漁獲がある状況」と同社営業一部。
養殖ハマチは1割安、養殖ダイは昨年並み。カニ類は品薄のタラバが1割高、ズワイが1割安。ハマグリは昨年並み。塩干品では、漁獲不足のスルメが3割高、カズノコは1割高、イクラは2割安となっている。
一方、津山中央青果にはこの時期需要が増す野菜が連日まとまって入荷。コロナ禍でダメージを受けた外食産業の回復が半ばで引き合いは弱含みといい、重量野菜のハクサイやダイコンは昨年並み、葉物のホウレンソウとシュンギクは1割高、セリは昨年並み、レンコン、ユリネは昨年並み。ただ今夏の猛暑が影響した白ネギは3割高となっている。果物では、猛暑の影響からミカンとリンゴが1割高で推移し、つるし柿は昨年並み。