世界的な彫刻家・画家の武藤順九さん(71)=昭和町=による芸術体験の特別授業が12日、喬松小学校(坪井上)体育館であり、3〜5年生22人が発想を膨らませながら思い思いに墨絵を描いた。市教委が企画し、7月にかけて計5校で実施する。
制作活動の一方、子どもの想像力育成と伝統文化継承を狙いに「アート寺子屋」を全国各地で展開し昨夏、市内でも開いた武藤さんに講師を依頼。
「葉っぱの一生」がお題で、墨のすり方と濃淡やにじみの出し方を教わってから開始。児童たちは長さ6㍍の和紙に毛筆を滑らせ、さまざまな木の葉に季節感や天候、生き物なども交えて自由に感性を表現していった。1時間ほどで十人十色の絵巻物が完成。
4年・政安奏杜君は「赤ちゃんの葉っぱが、寒さや暑さを乗り越えて大人になるのを描いた。墨絵は初めてで、いろんな濃さが出せるのが面白い」と話した。
武藤さんは講評で「みんな個性があって、どれもいい。大切にして大人になった時に思い出し、自分たちの子どもにも見せてあげてほしい」と呼びかけた。
13日には成名小(野村)でも実施。6月22日に東小(山北)、同29日に清泉小(綾部)、7月13日に佐良山小(皿)で予定している。
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自由に墨絵を描く児童たちと武藤さん
武藤順九さん指導 芸術体験授業