岡山県津山市は、2020年度の市への移住者数をまとめた。県外からの移住者は前年度比129人増の347人(249世帯)、相談件数は295件増の1368件で、移住・定住の取り組みに力を入れ始めた2015年度以降、ともに最多となった。
市は転入者に任意のアンケート調査を行っており、転勤や進学、結婚などによる転入を除いた数を移住者として集計している。300人を超えるのは初めてで、市仕事・移住支援室は「新型コロナの影響で地方移住志向が全国的に高まっているのを背景に、シティプロモーションも含めた市の総合的な施策の成果が表れた」としている。
地域別の内訳は大阪や兵庫など関西地方が89世帯138人と最多。次いで中国地方46世帯58人、関東地方44世帯57人と続く。年代別では20代が127人と最も多く、30代70人、40代40人と、若者や子育て世代が多かった。
市は、山下の津山圏域雇用労働センター内にIJUコンシェルジュ2人を配置したワンストップ相談窓口「津山ぐらし移住サポートセンター」を設置しており、相談体制を拡充している。昨年度は空き家活用定住促進事業補助金を充実させ、空き家購入と改修に対する需要に対応した。コロナの影響で移住体験ツアーは開催できなかったものの、市や定住自立圏などのオンライン相談会などを実施。農業トライアルワークやトライアルステイも行っており、トライアルステイは昨年度、制度開始以来最多となる25人が利用した。
同室は「コロナで移住希望者が全国的に増えており、市への相談件数も増加傾向にある。引き続き情報発信に努めながら取り組みを進めていきたい」としている。また、移住した人のアンケート調査も行っており、住んだ感想を聞いて今後の施策に反映できるかを検討している。
津山市移住者まとめ
- 2021年5月8日
- 行政・公共