津山市2022年度当初予算案発表

行政・公共
         

 津山市は21日、2022年度当初予算案を発表した。2月に市長選挙が実施されたため、新規施策や補助金などについて原則当初予算計上を見送り、6月補正予算対応とする骨格予算とし、継続的な経費を中心とした予算編成となった。一般会計は449億7700万円で、前年度より1・6%減。28日開会の3月定例市議会に上程する。
 市財政課は「高齢化の進行に伴う社会保障関係費の高止まり、第3セクターなど改革推進債の発行に伴う多額の元利償還金の長期負担や大規模な建設事業に伴う一部事務組合負担金の増加に加え、新型コロナウイルス感染症対策費の必要性などから財政状況はさらに厳しいものとなっている」としている。
 当初予算の編成に当たっては「一昨年度策定した『財政構造改革に向けた取組方針』に基づき、経常的経費にあっても歳入歳出両面から事務事業を見直し、公民連携、民間活力の導入検討などを実施したうえで、財政調整基金などを活用して予算編成した」としている。
 【歳入】市税は、市民税、固定資産税や都市計画税などの見込みから、4・5%増の130億円を見込んでいる。地方交付税は、地方財政対策の見通しなどから5・8%増の128億円。市債は骨格編成による建設事業債の減、臨時財政対策債の減などから37・7%減の20億5000万円。
 【歳出】民生費は、民間教育・保育施設整備事業の減、民間教育・保育施設運営費の減などから2・4%減の172億9700万円。衛生費は、ごみ焼却施設解体撤去事業が減となったものの、新型コロナウイルスワクチン接種事業の増などから23%増の42億4800万円。商工費は、新型コロナウイルス対策事業継続支援事業の減のほか、政策的経費を6月補正対応としたことなどから、20%減の13億7800万円。土木費は、道路新設改良事業や各種の補助事業など、政策的経費を6月補正対応としたことなどから17・4%減の36億500万円。
 一般会計当初予算案の主な事業は次の通り。
 【総務費】▽加茂阿波地域のCATV伝送路の光ファイバ化6174万円▽食糧、簡易トイレなどの非常時備蓄物資について圏域市町連携による調達・相互支援体制整備676万円▽市税などスマートフォン決済アプリ納付導入198万円▽行政デジタル化推進のためのマイナンバーカード取得促進(5139万円)
 【民生費】▽成年後見制度利用促進1400万円▽子どもの学習支援、居場所づくり、保護者理解の促進830万円▽民間保育園などが実施する延長保育、障害児保育、一時預かり保育、病児保育、アレルギー食対応などの支援1億6796万円▽放課後児童健全育成3億3871万円▽中学まで子どもの医療費自己負担分の通院入院費完全無料化4億2935万円。
 【衛生費】▽新型コロナウイルスワクチン接種8億2824万円▽ワクチン接種協力医療機関への支援金4932万円▽感染者が発生した事業所などで、行政検査の対象外となった従業員らに対して実施したPCR検査などの費用の助成2000万円▽ごみ減量化対策として、子ども会・町内会などの資源回収推進団体が行う廃品回収の報奨金単価の見直し1639万円。
 【労働費】▽移住希望者に対するワンストップ相談窓口「津山ぐらし移住サポートセンター」運営、移住・定住に対する各種助成2966万円。
 【農林水産業】▽認定農業者・集落営農組織などが行う経営規模拡大のために必要な機械・設備導入支援3513万円▽地域商社曲辰の販路開拓、流通、新商品開発などの支援4080万円▽つやま和牛生産振興のための、導入・肥育資金の貸付7652万円▽森林経営管理制度に基づく意向調査・森林整備に先立つ、鏡野、勝央、奈義、美咲町と協調した森林資源解析調査1億2576万円。
 【商工費】▽つやま産業支援センター企業サポート事業1億円▽JR6社、地方自治体、観光事業者などがタイアップして行うデスティネーションキャンペーン参画4000万円▽観光地づくり法人(DMO)による観光まちづくり3304万円▽市内周遊イベント「春はつやま」500万円。
 【土木費】▽総社川崎線・沼林田工区整備7500万円▽通学路などの安全を確保するため、福岡43号線、勝部川崎線、二宮70線、工門市場線及び中央180号線の歩道整備1億5500万円▽重要伝統的建造物群保存地区・城東地区の連動式火災報知機設置支援363万円▽津山駅舎バリアフリー化整備1億5000万円▽総社川崎線・山北工区整備1億1000万円。
 【消防費】▽消防団活動強化充実のための、小型動力ポンプやその積載車、消防ポンプ自動車など装備の更新4430万円。
 【教育費】▽児童生徒の、個別学習向けドリルを活用した家庭学習・補充学習の充実6722万円▽児童・生徒用タブレット端末を有効活用した学力向上の取り組みのための環境整備4558万円▽津山東中に加え、新たに鶴山中、勝北中で取り組む学校運営協議会導入37万円▽河辺小学校校舎大規模改修工事3億8461万円▽津山城跡の二の丸東側石垣修理1億1000万円▽市の体育施設を使用したスポーツ大会・合宿を開催する際の宿泊人数に応じた支援300万円。


>津山・岡山県北の今を読むなら

津山・岡山県北の今を読むなら

岡山県北(津山市、真庭市、美作市、鏡野町、勝央町、奈義町、久米南町、美咲町、新庄村、西粟倉村)を中心に日刊発行している夕刊紙です。 津山朝日新聞は、感動あふれる紙面を作り、人々が幸せな笑顔と希望に満ちた生活を過ごせるように東奔西走し、地域の活性化へ微力を尽くしております。

CTR IMG