津山東高校食物調理科の第33回「卒業制作展示発表会」が24日、同校(岡山県津山市林田)で開かれ、3年生男女33人が3年間の集大成として自身の創作料理を披露した。
日本、西洋、中華料理、製菓、製パンの中から1作品を発表。生徒それぞれが日々の研さんとアイデアで作り上げた個性的な懐石やコース料理、デザートがテーブルにずらりと並び、訪れた保護者や地域住民らは細部にまでこだわった意欲作に見入っていた。
同学科の外部講師を務めるプロの料理人ら6人が出来栄えを審査。最優秀賞は、春をテーマにした矢北瑞稀さん(18)の日本料理「雪月風花」が選ばれた。「鯛の姿造り」、「鰆の味噌幽庵焼き」、「蛤の吸い物」、「若竹煮」といった旬の食材をふんだんに使った献立に加え、塩や野菜で山海の自然を表現した飾りも高評価を得た。
表彰式では、審査員を務めた日本料理織部(田町)の店主・中西隆之さんが「特に色味や量、盛り付けなど総合的にバランスに優れていた」と講評。矢北さんは「練習を重ねる中で失敗もあった。苦しい時も家族が支えてくれて乗り越えることができた。感謝の気持ちを伝えたい」と話した。
矢北さんを除く入賞者は次の通り。(敬称略)
▽優秀賞=佐伯花、正辻香晴▽審査員特別賞=石鞍俊介、筈尾向陽、池田実咲、坂本奈々香、西本莉彩