「世界最古の舞台芸術『能』岡山美作 天空の菜の花畑に舞い降りる」が28日、岡山県美作市竹田の同花畑周辺で開かれ、家族連れら約400人が満開の菜の花と古典芸能を堪能した。
畑を管理するほのぼのハウス農場が初めて企画し、京都を拠点とする喜多流の能楽師で、重要無形文化財保持者の高林白牛口二(こうじ)さんや高林呻二さんら7人を招致した。
第1部では代表的な祝言曲の舞囃子(まいばやし)「高砂」と五穀豊穣を祈る素謡(すうたい)「翁」の一部を上演。高砂では呻二さんが、鼓や笛の響きに合わせて優雅な舞を披露し、観衆は引き込まれるように見入っていた。
第2部との合間では、ワークショップがあり、参加者は能の楽器体験も楽しんだ。
家族5人で訪れた同市土井の田中研一さん(37)は「初めて能の舞台を見たが、音楽と振付から日本人の心を感じた。子どもたちも野外で気持ちよく鑑賞していて、とても良い経験になった」と話していた。