書家の山下虔華さん(65)=津山市小原=の書歴40周年書作展「歩みの一つ 旅の空」が4日、岡山県津山市のくらやアートホールで始まり、瑞々しい感性で描かれた「KENKAの世界」が来場者を魅了している。6日まで。
仮名書を中心に、遊書や篆(てん)刻、臨書など書画を含む大小約60点を出展。
書体にとらわれない自由で、彩り豊かな作品が会場いっぱいに並ぶ。今展示会の中心に据えた、小豆島八十八カ所霊場に見立てた御詠歌の散らし書きは、まるでそよぐ風にふわりと浮かび上がるかのような爽やかさ。数ある仏画はすべて趣が異なるなか、歌人・会津八一が奈良の中宮寺で「菩薩半跏像」を拝した際に詠んだ歌の書画は、墨だけでダイナミックに表現された仏が「微笑」を浮かべ静寂のなかにたたずむ。
また、郷土をモチーフにした作品群があり、新興俳句の旗手・西東三鬼の句を横野和紙にしたためたものは貫録たっぷりで、津山情緒や津山民謡は華やかでエネルギッシュ。目を見張るのは、郷土の英雄B`z稲葉浩志さんの詞。「ウルトラソウル」や「月光」「GOLD」「RUN」など、稲葉さんがそれぞれの歌に込めた思いが伝わってくるかのよう。
愛らしい御朱印カードや書画色紙の販売も。山下さんは「ちょうど桜の時期。郷土の先人たちの熱い思い、エネルギーを感じて頂けたら」と話している。
