岡山県鏡野町の書道家・齋藤弘香さん(71)が主宰する「書道研究有隣会」の第3回作品展が、アルネ津山4階・市立文化展示ホール(同県津山市新魚町)で開かれている。生き生きとした筆勢の意欲作が来場者の目を楽しませている。16日まで。
津山市、鏡野町内の計5カ所の教室で指導を受けている6〜82歳の会員ら29人が出展。楷書、行書、草書、篆(てん)書、隷書の五つの字体を用いて創意工夫を凝らした作品約50点が会場に並ぶ。
今回は新しい試みとして会員24人が臨書の合作に挑戦。中国東晋時代(317〜420年)の書聖・王羲之(おうぎし)の「十七帖」を手本に、それぞれが分担して書いた縦約2㍍、横約10㍍の大作が展示されている。
文字の大きさや墨の濃薄がそろったバランスの良さが目を引く。このほか、字のかすれを生かした日本芸術院会員の髙木聖雨さんの賛助作「歓」や、小学生、高校生たちの力作もある。
齋藤さんは「書道はさまざまな表現の仕方があり、合作もその一つ。ぜひ見てもらって書のおもしろさや奥深さを感じてもらいたい」と話している。