稲を枯らす害虫「トビイロウンカ」の発生がまん延、岡山県内全域に病害虫発生予察警報を発令

経済・産業
         

 岡山県は19日、稲を枯らす害虫「トビイロウンカ」の発生がまん延し、「坪枯れ」被害の拡大が懸念されるとして、県内全域に病害虫発生予察警報を発令した。トビイロウンカに関する全県下への警報は33年ぶりで、早急な防除を呼びかけている。
 県病害虫防除所=岡山県赤磐市=が17、18日、県内の水田90カ所で実施した巡回調査で、発生率が60.0%と平年(5.4%)の11.1倍、1株当たりの発生数3匹と平年(0.16匹)の18.8倍に上ったため、7月9日に出した注意報から切り替えた。
 トビイロウンカは体長約5ミリ。稲の根元に寄生して養分を吸い取り、水田の一部を円形状に「坪枯れ」させる。今年は繁殖しやすい高温傾向が秋にかけて続くと予想されており、同防除所は「中国からの飛来数が多く、昨年より被害の広がりも早いため、対策が急がれる。防除の際は、薬剤が株元まで十分に到達するように徹底してほしい」としている。


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