岡山県津山市内で晩秋の風物詩になっている「伊勢大神楽」の一行が商店や民家などを巡り、家内安全、商売繁盛を祈念している。
伊勢に本拠地を置く山本長太夫さんら4人が4日に来津。「ピーヒャラ、トン、トン」と笛と太鼓の囃子(はやし)の音を響かせ、獅子舞「吉野舞」を踊って御神札(おふだ)を配布している。20〜25日ごろまで市内に滞在し、その後は兵庫県に向かう予定だという。
6日は、津山市鉄砲町、茅町、安岡町、西寺町などを巡った。このうち、広済寮=津山市小田中=では職員たちが顔を出し、力強い舞を眺めながら祈願。澤田光代事務長は「年末が近くなったことを実感する。来年も寮生のみなさんが元気で過ごせるようにと願いを込めた」と話した。
巡業は三重県の伊勢神宮に参拝できない人のために始まったとされている。一行は西日本各地を回っており、津山市には毎年11月の始めごろに来ている。